高岡コロッケ物語

高岡コロッケ物語(38)

第3部・あつあつ談義(8)
高岡商工会議所観光文化国際常任委員長、山本務氏
会議、学会で全国発信

 高岡コロッケを紹介する絶好の舞台が、市内で開催される会議や学会、スポーツ大会です。全国から訪れる人に高岡コロッケを提供し、お土産として持ち帰ってもらえれば、口コミで評判が広まり、もっと高岡の名物として発信できるのではないでしょうか。
 県内では、富山市と氷見市がコンベンション開催に補助制度を設けて誘致に力を入れています。これに対し、高岡市には補助制度がなかったため、やや遅れをとっていた気がします。高岡商工会議所で要望したこともあって、高岡市も新年度から延べ五十人以上が参加する会議などに宿泊費や会場費などを補助することになりました。制度の新設が呼び水となって会議が増え、コロッケを紹介する機会が多くなることを期待しています。

高岡商工会議所観光文化国際常任委員長、山本務氏

やまもと・つとむ 2001年に高岡商工会議所議員。04年から同会議所観光文化国際常任委員長。商業施設の店舗設計・施工のサンテン・コーポレーション会長。66歳。

●屋台を検討
 五月には北陸三県のライオンズクラブの会員約千五百人が集まる富山、石川地区の大会が高岡テクノドームで開かれる予定です。その際、会場の一角にコロッケの屋台を出すことを考えています。高岡コロッケは県内では知られるようになりましたが、県外ではこれからです。ライオンズクラブの地区大会を、「コロッケのまち高岡」を広める場にしたいと考えています。

●もてなし料理に
 一般の飲食店の努力も求めたいと思います。高岡市内では一部を除いて、コロッケを扱ったメニューを出す店がまだまだ少ないようです。コロッケを使ったカレーやどんぶり、ラーメンなど、多彩なメニューを提供する店がJR高岡駅前といった観光客が多いところにできれば、「コロッケのまち」に厚みを加えることができるはずです。
 一般家庭の食卓にも、コロッケを並べていくことが欠かせません。大事なお客が来た時には、肉料理や魚料理を出すことが多いようですが、コロッケを加えていくべきです。氷見のブリ、庄川のアユ、黒部の名水ポークのように、高岡のもてなし料理になれば、しめたものです。
 広島のお好み焼きや宇都宮のギョーザが地域ブランドになったのは、飲食店だけでなく、一般家庭に広まったことが大きいように思います。高岡をコロッケのまちとして定着させるには、市民一人一人が発信者になる意識を持つことが大事です。

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