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熱々パクリ、笑みこぼれ 全国コロッケフェスティバル盛況
高岡活性に期待「三コロ会」結成10年

揚げたてのコロッケをほおばる来場者=高岡テクノドーム

コロッケによるまちおこしに弾みをつけようと高岡、茨城県龍ケ崎、静岡県三島の各市が「三コロ会」を結成してから10年。24日、高岡市で開かれた全国コロッケフェスティバルに、各地の特産品を生かしたコロッケを求めて富山県内外から大勢の人が詰めかけた。市民は「コロッケでますます高岡が盛り上がってほしい」と期待を込め、熱々のコロッケを頬張り、笑顔を広げた。


 開始早々から会場の至る所で長蛇の列ができ、来場者はコロッケを手に別のブースに並ぶなど、ご当地コロッケを食べ比べした。德田清信さん(75)=南砺市蓑谷=は「事前に食べたいコロッケを選んで楽しみに待っていた。長く続いてほしいイベントです」とお目当ての品に舌鼓を打った。

 6回目を迎えたフェスティバルは、コロッケ好きの心をがっちりとつかんだ。東京から3年連続で参加した会社員宮﨑茉実さん(27)は「全国のコロッケを一度に食べられるイベントは魅力的」と喜んだ。

 夫と長男と訪れた永岡亜希子さん(45)=高岡市駅南3丁目=は来場者の多さに驚き、「子どもから大人まで誰もが好きで、リーズナブルなところがいい」と話した。

 「紫いもコロッケ」を販売した「天の川倶楽部南条」(高岡市佐野)の笠井弘子代表(77)は「高岡にコロッケが根付いてきている。健康なコロッケを新たに作っていきたい」と意気込んだ。会場を巡った高橋正樹高岡市長は高級な一品から庶民の味まで幅広いコロッケがそろっているとし、「コロッケも定着したかなと思う。コロッケを通したまちづくりの連携が地域の発展に結び付いている」と目を細めた。


●ずわいかに(茨城県大洗町)優勝 震災で工場壊滅後に考案

 今回、グランプリを獲得した「ずわいかにたっぷりコロッケ」を販売したカジマ(茨城県大洗町)はもともとカニ加工を担っていたが、2011年の東日本大震災で工場が津波でほぼ壊滅状態となってから、カニを使ったコロッケを作り出した。同社の梶間桂子代表(54)は「素晴らしい大会で評価をいただき、とても励みになった。もっとおいしいコロッケを作る」と感激し、会場から温かな拍手が送られた。


愛らしいダンスを披露するリトルウイングス

●ステージも熱気

 特設ステージでは、「三コロ会」による激励セレモニーが行われた。富山新聞社の小川哲哉代表があいさつし、高橋市長ら三コロ会の各代表者が地域の魅力をPRした。

 富山新聞文化センターのイオンモールとなみスタジオでチアダンスを習う「リトルウイングス」が元気いっぱいのダンスを披露し、新日本舞踊「扇流寿々蘭(すずらん)会」が「高岡コロッケ音頭」で会場に花を添えた。日本コロッケ協会の藤井幸大会長も駆け付けた。


富山湾ホワイトを買い求める来場者

●富山湾の幸アピール 海と日本プロジェクト

 美しい海の継承を目指し、日本財団などを中心に情報発信を行う「海と日本プロジェクト」の一環で、富山テレビ放送に事務局を置く「海と日本プロジェクトin富山県」もブースを出店した。

 「富山湾ホワイト」と名付け、白えびコロッケと白えびクリームコロッケで海の幸の魅力を伝えた。白えびクリームコロッケを食べた高岡市万葉小4年の山口萌愛(もえ)さんは「中のクリームがとろっとしていて、周りはカリッとしておいしい」と顔をほころばせた。


表彰を受けて笑顔を見せる出店者

■〔表彰〕

▽優勝 ずわいかにたっぷりコロッケ(茨城県大洗町)▽2位 讃岐肉まんコロッケ(香川県宇多津町)▽3位 牡蠣クリーミーコロッケ(兵庫県たつの市)▽特別賞・富山新聞社社長賞 越谷の縁起コロッケ(埼玉県越谷市)たかはしのしょうがコロッケ(大分県佐伯市)

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